ニコすみ*フランス生活

日本で国際結婚し南フランスへ引っ越してきました

フランスの美について | ミスフランス2022

こんにちは、すみです。

前回ミスフランスのショーのレビュー記事を書いたのですが、このショーを通して、フランスと日本の美の違いが感じられ、面白いなと思ったので、今回は記事にしようと思いました。

nicosumi.hatenablog.com

 

高学歴の美女たち

まず面白いなと思ったのが、このコンテストで参加している女性たちは、社会的に地位が高いとされている職に就いていたり、熱心に学業に専念していたり、社会的な問題に興味があるということです。

 

職業は、歯医者、銀行員、不動産、パイロット、キャビンアテンダント、トレーダーなど

 

薬学部、エンジニア、マーケティングなどの学生もいて、ただ美しいだけで、美容にしか興味がない、というような女性は1人としていませんでした。

 

また、動物保護に興味を持っている女性や、交通事故をなくしたいという想いを強く持った女性もいました。

 

美を競うコンテストはセクシストを助長しているか?

ファイナリストの5人には、審査員からの各質問に答えると言う場面がありました。

 

その質問の中の1つで、

「このようなビューティーコンテストはセクシストを助長するとして反対している人がいますが、そういう人になんと伝えたいですか?」

と言う趣旨の質問がありました。

 

ドレスやら水着やら、「女性らしさ」を売りにした壮大なショーを3時間にわたり披露しておきながら、

その彼女たちに、セクシズムの質問を問いかける。

なんともフランスらしい。笑

でも、こういった考え方を網羅した強くて心のある女性のみがこのコンテストに出場することを許され、観客を魅了することができるのだと思いました。

 

美の追求には終わりがなく、誰しも見た目的な美しさを追求し、負のループに陥ることがあるかと思います。いくら見た目が美しくても、美しさを求めることに囚われた状態の女性には、このコンテストで優勝しても意味はありません。

 

美しいからこそ、社会から美を追求することを求められ、まるでトラップに引っかかっている状態の女性は多くいます。

ですか、そんなことには既に気付いていて、ではなぜ、それでも美を求めるのか、何のために美しくあろうとし、努力をしてこのコンテストで競うのか、

 

囚われている女性としてではなく、このコンテストを通して、美を通して自分ができること、強さや自信を表現し、戦う姿がとてもかっこいいのです。フェミニスト社会のフランスでもこのコンテストが人気な理由がよく分かります。

 

社会的な質問

その他にも、女性としての強さは何か?とか、多様性は今の社会にどう良い影響与えているか?などの質問がなされていました。

 

守ってあげたい女性を演じる

日本では、ミスジャパンコンテストは有名ではありません。

女性が選ばれるショーと言えば、AKB総選挙がとても人気でしたね。彼女たちのスピーチは、おぼつかない可愛らしい口調で話し、まさか自分が選ばれると思わなかった、などといった自信のないか弱い姿の女性が目立ちます。

しかし、もしAKB総選挙で、ミスフランスのコンテストのように、

私はエンジニアを専攻しています!

私は医学部です!

私はフェミニストについてこう考えます!なんてスピーチしたら、絶対に投票されないでしょう笑

もちろんコンセプトが違うからなのですが、AKB総選挙では、支えてあげたい見守りたい応援したい、そんな女性が選ばれる傾向にありますよね。

 

ミスフランスのコンテストはとても面白いと感じたのですが、強くて心のある女性だからこそ、水着で歩いていてもいやらしくないし、ただ単に見た目的な美しさを競っているのではないからこそ、フランスではみんなに人気のあるショーなんだろうなぁと思いました。