ニコすみ*フランス生活

日本で国際結婚し南フランスへ引っ越してきました

【国際結婚手続き徹底解説】フランス人と入籍|戸籍は?婚姻要件具備証明書って何?

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こんにちは、すみです。
今回は国際結婚の手続きについて解説します。
私は最近フランスに移住してきましたが、その前はフランス人の旦那と日本で一緒に住んでいたので、先に日本で結婚式を挙げて、日本で入籍しました!

 

ま、本当に国際結婚って手続きがめんどくさいんですよ。

しかも、日本で先に入籍するってなると、やっぱりネイティブの私たち、日本人のパートナーが結局全部やることになるんですよね...

ぜひ国際カップルの入籍のお手伝いができれば幸いです。
動画でもっと簡単に知ろう!

youtu.be

※今回は、入籍する2人が日本にいて、日本で先に入籍をするパターンの方法を解説しています。

まず初めに国際結婚のポイント

日本人同士の入籍と何が違うのか?

これから細かく実際にやることの手順を説明しますが、先に、やらなきゃいけないことをイメージするために国際結婚の場合は日本人同士の結婚と何が違うか、何が追加で必要になるのか言っておきます。

  • 婚姻要件具備証明書が必要
  • 書類は全て翻訳が必要
  • 日本の役所で発行された書類は全てアポスティーが必要
  • 外国人は日本人と入籍しても同じ戸籍には入らない

婚姻要件具備証明書が必要

日本人同士の入籍は、戸籍謄本と婚姻届を準備して市役所に提出すればそれで入籍できますが、国際結婚の場合は、相手がフランスで戸籍上本当に独身であるか、また、フランスの法律上2人が結婚して問題ないかって言うことを調べた上で、フランス政府から結婚していいですよって言う許可を得たことがわかる書類「婚姻要件具備証明書が必要なんです。

これは、取得するのに必要な書類を用意して、申請してから、発行されるまでに約1ヶ月かかります。

書類は全て翻訳が必要

また、それらを取得するために提出する戸籍謄本や、日本で入籍後フランス政府へ報告するとき提出する書類など、書類は全て、日本語はフランス語へ、フランス語は日本語へ、相手国の言語に翻訳が必要になります。

これは、自分で翻訳してもいい書類もありますが、政府が公認している翻訳者に頼んで翻訳してもらわないといけない書類もあります。
もちろんこれは翻訳のお金もかかりますし、時間もかかります。

日本の役所で発行された書類は全てアポスティーユが必要

あと頭に入れておいて欲しいのが、市役所などで発行された書類(例:戸籍謄本、入籍後に婚姻したことを証明する書類を市役所など)そういった市役所で発行された書類は、フランス大使館はその書類が本物かどうか判断がつきません

なので、そういった書類は全て一度日本外務省に送り、これは本物です!日本外務省がチェックしましたって言うスタンプを押してもらわなくちゃいけないんですね。
このスタンプをアポスティーユと言います。そして、このアポスティーユをもらわなきゃいけない場面が2回あります。

もちろんこれは書類を送り、スタンプを押してもらって、送り返してもらう手間と時間がかかりますので、先に頭に入れておいてください。

戸籍はどうなるの?

あと1点、これは手続きに関することではありませんが、市役所に婚姻届を出して日本で入籍しました!と言っても、外国人は日本の戸籍に入るわけではないんですね

どう言うことかというと、戸籍があるところ=国籍なので、結婚しただけでは国籍までは変わらないわけですよ。

私のフランス人の旦那は、フランス国籍のフランス人であることは結婚しても変わらないのです。

通常の日本人同士の結婚だと、結婚する際に新しく戸籍を作って、その戸籍の中に夫と妻がいますが、国際結婚の場合、私(日本人パートナー)が結婚する前は親の戸籍の中にいる状態ですが、親の戸籍から抜け、自分を筆頭者として自分の戸籍を新しく作ります。で、国際結婚の場合は、フランス人夫はこの戸籍の中に一緒に入るのではなく、作った戸籍の中に、私(日本人パートナー)が一人で入ってるのですが、その私の情報として、私の配偶者という欄にフランス人夫の名前が記載されているという形になります。

では国際結婚の手続きで必要になる手間、考え方を知ってもらった上で、実際の国際結婚の手続きの全体の流れをご説明します。

ステップ①婚姻要件具備証明書を取得する

2人の戸籍謄本(出生証明書)を準備する

まず、婚姻要件具備証明書を取得するために必要なステップですが、日本人の戸籍謄本と、フランス人の出生証明書を用意してください。

日本人の戸籍謄本は、本籍地の市役所でしか発行できないので、本籍と違う場合に住んでいたら、取りに行ったり、郵便で取り寄せたりしなくてはいけません。

フランス人の出生証明書も生まれたところでしか発行できないので、フランス人はフランスの市役所に問い合わせたりして、日本に送ってもらう必要があります。

これはその市役所の対応にも寄りますが、私のフランス人旦那は、その時日本に住んでいたので、自分の生まれた市役所にメールで問い合わせて日本に郵送してもらいました。10日ぐらいで届きました。

日本人の戸籍謄本に日本外務省からアポスティーユをもらう

次に、日本人の戸籍謄本にアポスティーユを貰います。
冒頭でも記載しましたが、日本の役所で発行された書類は、それが本物かどうかフランス大使館は判断できないので、日本外務省がチェックしましたっていうアポスティーユ(スタンプ)を押してもらわなくてはいけません。

アポスティーユの申請方法

下記ページからアポスティーユの申請書をダウンロード、印刷して、記入してください。

申請書・委任状のダウンロード|外務省

アポスティーユ申請書PDF(日本外務省)

アポスティーユ申請書の記入例_日本語PDF(日本外務省)

そして、その申請書と、アポスティーユを貰いたい戸籍謄本、アポスティーユを取得後返送してもらう用にレターパックに自分の住所を記載して封筒に同封して外務省へ送ります。
書類に不備がなければ、3日くらいでアポスティーユつきの戸籍謄本が返ってきます。

※外務省や申請書のダウンロードページや申請方法は公式ページからよく確認してください

申請手続きガイド 3 申請方法・必要書類|外務省

日本人の戸籍謄本をフランス語に翻訳する

その後、アポスティーユつきの戸籍謄本をフランス語に翻訳しなくてはいけないんのですが、こちらはフランス政府に公認されている翻訳者に頼まなくてはいけません。

これはフランス大使館のサイトに公認の翻訳会社のリストがあるので、この中から選んでください。
公認フランス語翻訳会社リスト|在日フランス大使館


翻訳会社によっても違いますが、私たちは急いでいたので、早く翻訳してくれる会社を選び、7500円にプラス送料と税込でトータル9000円くらいかかりました。1週間で翻訳した戸籍謄本をいただきました。

在日フランス大使館へ必要な書類を送付し、婚姻要件具備証明書をもらう

いよいよ在日フランス大使館に必要な書類を送付して、婚姻要件具備証明書を申請します。
在日フランス大使館のサイトから、共通情報シートと個別関連情報シートの2枚の申請書をダウンロード、印刷して記入します。

婚姻要件具備証明書の申請書ダウンロード|在日フランス大使館

※サイト内の「renseignements_chaque_epoux」と「renseignements_communs_ccam_」と記載されている書類です

 

下記を同封して在日フランス大使館に郵送します

必要なもの
・上記のシート2枚を記入したもの
・婚姻する2人のパスポートのコピー
・フランス人の在留カードのコピー(もし在留カードがなく日本に一時的に滞在しているって場合は、アパートの家賃支払いの紙や、光熱費や水道代を支払った紙などのコピーが必要)
・アポスティーユをもらった日本人の戸籍謄本とフランス語訳したもの
・フランス人の出生証明書
・自分の住所を記載したレターパック520
※公式サイトからも自分でしっかり確認してください

不備がなければ申請から約1ヶ月婚姻要件具備証明書が届きます。

ステップ②日本の市役所で婚姻届を提出する

次にステップ2で日本の市役所で婚姻届を提出するのですが、
フランスの法律上、婚姻届を提出するときにパートナーのフランス人も同行しなくてはいけないので、2人で一緒に予定を合わせて市役所に行ってください。

持ち物

・婚姻届
婚姻要件具備証明書と日本語の訳文
・フランス人のパスポートと日本語の訳文
・日本人の身分証明書
・日本人の戸籍謄本

で、持ち物ですが、市役所によって提出する書類が異なる場合があるので、事前に市役所に聞いておくのがベストです。

(私が入籍した区役所では、フランス人のパスポートの翻訳も必要だと言われて、それは自分で翻訳して大丈夫なのですが、区役所がパスポート翻訳用のテンプレートの紙をくれました!)

婚姻要件具備証明書の日本語訳

婚姻要件具備証明書の日本語の訳文は自分で訳して大丈夫です。

で、私は自分で頑張って訳したんですけど、フランス語の公式書面の訳し方ってすっごい訳しにくいんですね...

私も翻訳のプロでもないので分からないんですけど、一応、自分で翻訳したもので問題なかったので、私が翻訳した日本語の婚姻要件具備証明書を貼っておきます。

婚姻要件具備証明書の日本語訳
※素人が翻訳したものなので参考程度でお願いします


必要なものを提出してから、市役所の混雑状況にもよりますが、私たちの場合は、30分ぐらい待たされて確認が完了し、日本で入籍ができました!!

ステップ③市役所で婚姻届記載事項証明書を発行し、アポスティーユを取得、仏語訳を済ませる

日本で入籍後、それをフランス政府に知らせないと、フランスで2人の結婚はまだ成立していません。なので、フランス政府に知らせます。

 

婚姻届が受理されたら、市役所で婚姻届記載事項証明書を発行してもらいます。

結婚する場合は、日本人同士でも新しい戸籍を作って入籍するので、婚姻届を出してから、戸籍がつくられるまでに、数日から1週間、長くて2週間かかります

なので、婚姻届を市役所に出して、少し時間が立ってから婚姻届記載事項証明書が手に入るので、入籍したらすぐ証明書がもらえるわけじゃないってことだけ覚えておいてください。

で、前にも言いましたが、日本の市役所で発行されたものはフランス大使館はそれが本物だと分からないので、婚姻届記載事項証明書に外務省からアポスティーユを貰います。

そして、それをフランス語へ公認の翻訳者に翻訳してもらいます。

※アポスティーユの申請方法と公認のフランス語翻訳についてはステップ1でお話ししたので割愛します※


私は、戸籍謄本を翻訳してもらった時と同じ会社に頼み、婚姻届記載事項証明書の翻訳費用は9500円、それに郵送料と税込で約12000円くらいでした。

ステップ④在日フランス大使館経由でフランス政府に結婚を報告する

その後、フランスでも結婚を成立させるために在日フランス大使館に下記のものを郵送します。

必要なもの
・結婚証明書転記申請書
・アポスティーユ取得済みの婚姻届記載事項証明書、そのフランス語訳
・郵送の場合は返送用の自分の住所を記載したレターパック370


その後、フランスから結婚証明書(COPIE INTEGRALE D'ACTE DE MARIAGE)と家族手帳(Livret de Famille)が届いて、
これで日本とフランスの両方の国で結婚が成立したということになります。

結婚証明書転記申請書

結婚証明書転記申請書は、在日フランス大使館のサイトからダウンロード可能です。

※サイト内の(II.)Démarches à effectuer après le mariage célébré devant les autorités japonaises項目、(document à télécharger)をクリックするとダウンロード可能

 

これは在日フランス大使館に送るのですが、フランス本国へ書類が送られ、フランスで処理するため、時間が結構かかります。


私たちは、とても急いでいたので、どのくらいかかるか在日フランス大使館に電話で問い合わせていました。その時は1ヶ月で届くと言われましたが、コロナのせいか、すごく時間がかかって、結婚証明書が届くまで結局2ヶ月半かかりました。


その時の時期や状況によって変わってくると思うので、早くて1ヶ月、遅くて2ヶ月半かかると思っておけばいいと思います。

 

家族手帳って何?

ちなみに、家族手帳はこちらです。

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こちらは、一人一冊ではなく、家族で一冊発行されます。夫と妻の情報が記載されており、子供が産まれると子供の情報もこの手帳の中に記載されます。

家族手帳を手にしたときは、あ、やっと国際結婚したんだな...と嬉しかったです(遠距離もしていたので...)

 

では以上が、フランス人との国際結婚の手続きについてでした。
必要な公式サイトの情報や申請書はリンクを貼ってありますので、実際に国際結婚の手続きするときは、公式の大使館のサイトを自分でも読んでチェックするようにしてください。

 

 

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